Q.リスクマネジメントの一環として、医療法人名義で保険に加入したほうがいいですか?

  • 2014/5/19
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A.医療法人設立の大きなメリットの一つに、保険商品を活用できることが挙げられます。保険加入は、
医療法人のリスクマネジメントの一環として重要であり、また、一定の要件に該当する場合は払った
保険料を損金に算入できます。保険商品にはいろいろなタイプのものが存在しますから、加入を決め
るに当たっては顧問税理士に確認しましょう。

1.損害保険
 医療法人には、賠償損害や人的損害、財産損害のリスクがあると考えられます。
 (1)賠償損害のリスクへの備え
  施設賠償責任保険・・・施設、設備、機器等の不備や、業務活動の上でのミスが原因で、第三者
に傷害を与えた場合等(建物の火災によって患者が死亡した場合等)に、法律上の損害賠償責任を負担することによって被る損害を補償する保険です。
  医師賠償責任保険・・・医療上の過失により患者の身体や財物に損害を与えた場合に、法律上の
損害賠償責任を負担することによって被る損害を補償する保険です。医師や歯科医師が対象である一般の医師賠償責任保険、日本医師会会員が対象である日本医師会の医師賠償責任保険があります。
  生産物賠償責任保険・・・給食等の支給により食中毒を起こした場合等に、法律上の損害賠償責
任を負担することによって被る損害を補償する保険です。
  自動車保険・・・病院が持っている車で患者を搬送している際に交通事故を起こした場合等に、
法律上の損害賠償責任を負担することによって被る損害を補償する保険です。
 (2)人的損害のリスクへの備え
  労働災害保険・・・看護師が間違って自分に注射針を刺してしまった場合等に、その看護師等に対して補償金を給付することによって被る損害や、法律上の損害賠償責任を負担することによって被る損害を補償する保険です。
(3)財産損害のリスクへの備え
  火災保険・・・建物や設備の火災による損害等を補償する保険です。

2.生命保険
 役員退職金や医業保障資金の準備をしたり、従業員の福利厚生の充実を図ったりする目的で、医療法人名義で生命保険に加入します。
 (1)役員退職金の準備
  医療法人を設立すると、院長やその配偶者は退職時に特別功労金や退職慰労金の受領ができます。そして、死亡退職については、本人か遺族が医療法人から特別功労金、死亡退職慰労金、弔慰金、等の受領をすることが可能です。
  これらの勇退と死亡の両方の退職につき、生命保険を活用することができます。
 (2)医業保障資金の準備
  経営者たる理事長が万一死亡した場合に、借入金の返済資金のような、医業継続のための資金を準備できます。
 つまり、医療機器の購入や病院の建設等のために医療法人が金融機関から借入を行っている資金は、万一、理事長が死亡した際には返済が必要となります。借入金相当額の生命保険に加入することで、支払財源を確保できます。
(3)従業員の福利厚生の充実
  養老保険等の福利厚生保険に加入することで、従業員の見舞金制度、退職金制度、弔慰金制度の充実を図ることができると共に、人材を確保することにもつながります。

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