Q.医療法人の固定資産の修理や改良等を行うために支出した金額について、その全額を修繕費とすることができるのか否かを教えてください。

  • 2014/5/19
  • Q.医療法人の固定資産の修理や改良等を行うために支出した金額について、その全額を修繕費とすることができるのか否かを教えてください。 はコメントを受け付けていません。

A.医療法人の固定資産の修理や改良等を行うために支払った金額のうち、その資産の価額を増し、又はその利用可能期間が長くなることとなると認められる部分に対応する金額は、原則として、資本的支出としなければならず、修繕費とすることはできません。

1.修繕費とは
 修繕費というのは、できるだけ減価償却資産の価値を維持するために行う、復旧程度の修理や改善等の費用のことです。
医療法人が持っている固定資産の修理や改良等のために支払った金額のうち、例えば、次のような金額は、修繕費に当てはまります。
・機械装置の移設(一定の移設は除かれます)に必要とされた費用(解体費が含まれます)の額
・建物の移えい又は解体移築を行った場合(移えい又は解体移築を予定して取得した建物について行った場合は除かれます)におけるその移えい又は移築に必要とされた費用の額。ただし、解体移築については、旧資材の70%以上がその性質上再利用できる場合で、その旧資材をそのまま使用して従前の建物と同一の規模及び構造の建物を再建築するものに限られます。
修繕費は、支出をした事業年度において損金算入します。

2.資本的支出とは
 資本的支出とは、修理や改良等をしたことで資産の価額を増し、又はその利用可能期間が長くなることとなると認められる部分に対応する金額をいいます。
医療法人が持っている固定資産の修理、改良等のために支払った金額のうち、例えば、次のような金額は原則として資本的支出とします(ちなみに、建物の増築、構築物の拡張や延長等は、資本的支出ではなく、建物等の取得に当たります)。
・機械の部分品を特に品質又は性能の高いものに取り替えた場合のその取替えに必要とされた費用の額のうち、通常の取替えの場合にその取替えに必要であると認められる費用の額を超過する部分の金額
・用途変更のための模様替え等、改造又は改装に直接必要とされた費用の額
・建物の避難階段の取付け等、物理的に付加した部分に係る費用の額
 資本的支出は、一事業年度における損金算入を行うのではなく、固定資産の取得価額に算入した上で、減価償却を通じて費用化していきます。

3.修繕費とするか資本的支出とするかの判定
 一つの計画に基づき同一の固定資産についてする修理や改良等が、次のいずれかに該当すれば、上記2にかかわらず、その修理や改良等に必要とされた費用を修繕費とすることが可能です。
・その修理、改良等がおおむね3年以内の期間を周期としてなされることが、既往の実績その他の事情から見て明白である場合
・その費用の額(その修理や改良等が2事業年度以上にわたりなされるときは事業年度ごとに必要とされた費用の額)が20万円に満たない場合
 そして、一つの計画に基づき同一の固定資産についてする修理や改良等に必要とされた費用の額のうちに、修繕費か資本的支出かが不明である金額が存在するなら、取扱いは次の通りとなります。
・その金額が60万円に満たない場合、又はその金額がその固定資産の前期末における取得価額のおおむね10%相当額以下である場合は、修繕費とすることができます。
・医療法人が継続してその金額の30%相当額とその固定資産の前期末における取得価額の10%相当額のいずれか少ない金額を修繕費として、残額を資本的支出とする経理を行っている場合は、その取扱いが認められることになります。

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